Garu JP百人一首 / 君がため
小倉百人一首 第十五番

君がため

光孝天皇出典:『古今集』春上・21
君がため 春の野に出でて 若菜つむ
わが衣手に 雪は降りつつ
君がため ジャケット

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歌のものがたり

Story

時代背景

平安前期。光孝天皇は55歳で即位するまで長く親王として質素に暮らした人で、人柄の温かさが伝えられる。この歌は即位前、大切な人へ若菜——邪気を払い健康を祈る初春の贈り物——を自ら摘んで添えた一首である。

作者の詩に込めた想い

「あなたのために春の野に出て若菜を摘む、私の袖に雪が降りかかり続ける」。暦の上では春でも野はまだ真冬。身分ある人が自分の手で雪の野に立つ——飾らない、見返りを求めない献身の歌である。

歌詞にこめたもの

恋=求める気持ち/愛=与える気持ちの議論を経て、帝を「恋する人」ではなく「慈しむ人」と置いた。「身分も冠も」→「冠脱いで」の冠モチーフ、「やがて帝と」→「あの日の帝も」の呼応、「君の笑顔を」→「笑顔でいてほしい」の回収で、千年を貫く与える愛を描く。現代パートは熱を出した君のために雪の朝に七草を買い、粥を作る人である。

歌詞

Lyrics
Verse 1

春は春でも まだ雪の野辺

霜を踏み分け 籠を提げて

君に効くと 知った若菜を

探すこの手が 凍えていく

Pre-Chorus

身分も冠も 関係ないんだ

ただの「わたし」で 摘んでいたい

Chorus

君がため 春の野に出でて

若菜摘む 袖には雪

冷たさなんて 感じないほど

君の笑顔を 思い浮かべてる

早く元気に なりますように

Verse 2

やがて帝と 呼ばれる人も

この朝だけは 慈しむ人

誰も知らない その優しさは

雪の白さで できていた

Pre-Chorus 2

贈る言葉を 千も持つより

かじかむ指で 摘んだひと束

Chorus 2

君がため 春の野に出でて

若菜摘む 夜明けの色

うれしそうな顔 ひとつ見たくて

冠脱いで 膝を濡らすよ

それを恋と 呼ぶのだろう

Breakdown

君がため 春の野に出でて 若菜つむ

わが衣手に 雪は降りつつ

Verse 3

熱を出した 君のために

朝一番の 市場を歩く

七草がゆの 作り方を

電話で母に 聞いたりして

Pre-Chorus

不器用だって 笑われたって

できることを したいだけ

Chorus

君のため 雪の朝に

買った七草 抱えて帰る

鍋の湯気で 曇る窓辺で

早く治れと 祈りながら

時を越えても 同じ気持ちで

Bridge

贈り物は 飾りじゃなくて

かけた時間と 濡れた袖

愛のかたちは 変わらないまま

雪の中を 歩いてくる

Final Chorus

君がため 季節はめぐり

若菜の緑 雪の白

あの日の帝も 今日のぼくも

好きな人には 笑顔でいてほしい

ただそれだけで 野に出るんだ

Outro

雪は降りつつ……

雪は降りつつ……

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