▶寂しさに耐えかねて庵を出て眺めてみれば、どこも同じ寂しさに包まれた、秋の夕暮れだった。
決まり字:ささびしさに(後拾遺集/良暹法師・百人一首70番)Garu JP
壁ばかり見てた 部屋を出た
夕方の風が 頬にふれる
行くあてなんて ないけれど
ここにいるより ましだった
逃げるように 歩いた道の
突き当たりで 空が燃えてた
さびしさに 宿を立ち出でて
眺めても どこも同じ
秋の夕暮れが 降るだけ
この寂しさから 逃げても
行く先も 夕暮れ
コンビニの灯り 駅前の音
すれ違う人も みんな一人
イヤホンの中に 隠れて
同じ夕陽に 染まってた
誰も彼も 帰る場所へ
急ぐふりして 迷ってる
さびしさに 宿を立ち出でて
眺めれば どこも同じ
秋の夕暮れが 街を包む
隠れる場所を さがしても
夕暮れに 見つかってしまう
暮れゆく大原 草の庵を
戸を開けて 出た人がいた
「どこも同じ」と つぶやいた声は
少し 笑ってた気がする
さびしさに 宿を立ち出でて ながむれば
いづこも同じ 秋の夕暮れ
さびしさに 立ち止まる日は
見上げてみて どこも同じ
秋の夕暮れが 降っている
この寂しさは 僕だけのものじゃない
同じ空の下 誰かがいる
いづこも同じ……
秋の夕暮れ