平安時代中期の女流歌人。大江雅致の娘。和泉守橘道貞と結婚して小式部内侍を生んだが、冷泉天皇の皇子為尊親王、次いでその弟敦道親王と恋愛し、その経緯は『和泉式部日記』に綴られる。親王の死後、一条天皇の中宮彰子に出仕し、藤原保昌と再婚した。情熱的で自由奔放な歌風は当代随一と評され、紫式部も『紫式部日記』でその才を認めている。中古三十六歌仙の一人で、勅撰集に約240首が入る。百人一首の「あらざらむ」は『後拾遺集』の恋歌。
あらざらむ この世のほかの 思ひ出に
今ひとたびの 逢ふこともがな
私はもうすぐこの世を去るでしょう。あの世への思い出に、せめてもう一度だけ、あなたに逢いたい。
決まり字:あらざ