奈良時代の公卿・歌人。大伴旅人の子。越中守、兵部大輔などを歴任し、晩年は中納言に至った。『万葉集』の編纂に深く関わったとされ、同集には最多の473首を残す。繊細で内省的な歌風は万葉後期を代表し、巻末の「新しき年の始めの」は万葉集最後の歌。死後、藤原種継暗殺事件に連座して除名されたが、後に赦された。三十六歌仙の一人。百人一首では「中納言家持」の名で採られている。
かささぎの 渡せる橋に 置く霜の
白きを見れば 夜ぞ更けにける
かささぎが渡したという天の川の橋——宮中の御階に置いた霜の白さを見ると、夜もすっかり更けたのだなあ。
決まり字:かさ近日公開