平安時代後期の歌人。俗名は藤原敦頼。右馬助・従五位上に至り、80歳を過ぎて出家した。和歌への執心は並外れており、90歳近くまで歌合に出詠し、住吉明神に歌の上達を祈って毎月参詣したという。藤原俊成が『千載集』に18首を採ると、その霊が夢に現れて涙を流して喜んだという逸話が『無名抄』に見える。勅撰集に約40首が入る。百人一首の「思ひわび」は『千載集』の恋歌で、涙に耐えかねる命の強さを詠む。
思ひわび さても命は あるものを憂きに堪へぬは 涙なりけり
つらさに思い悩んでもなお命だけはあるものを、悲しみに耐えきれず、涙が先にこぼれ落ちる。
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