平安時代中期の僧・歌人。播磨国分寺の講師を務めたと伝えられるが、経歴は不明。円融朝ごろに活躍し、源順・大中臣能宣・清原元輔・平兼盛ら当代の歌人と広く交流した。中古三十六歌仙の一人で、『拾遺集』以下の勅撰集に約55首が入る。百人一首の「八重葎」は『拾遺集』の秋歌で、荒れ果てた河原院で「荒れたる宿に秋来る」という題で詠んだもの。源融の栄華の跡に秋の訪れを重ねた歌。
八重葎 しげれる宿の さびしきに
人こそ見えね 秋は来にけり
幾重にも雑草が生い茂った寂しい宿に、人は誰も訪れないが、秋だけはやって来たのだなあ。
決まり字:やへ