平安時代中期の歌人。紀貫之の従兄弟。40歳を過ぎて官職を得、少内記・大内記を務めた。貫之らとともに『古今集』の撰者となったが、完成前に没したとみられ、同集には貫之・躬恒による哀傷歌が収められている。『古今集』に46首が入り、三十六歌仙の一人。優美で流麗な歌風で知られる。百人一首の「ひさかたの」は『古今集』の春歌で、のどかな春の光の中で桜が散り急ぐさまを詠んだ代表作。
ひさかたの 光のどけき 春の日にしづ心なく 花の散るらむ
日の光がのどかに差すこの春の日に、どうして桜の花は落ち着かなげに散り急ぐのだろう。
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