平安時代前期の歌人。六歌仙の一人。刑部中判事・縫殿助などの下級官人を務め、三河掾となった際に小野小町を誘った逸話が『古今集』に見える。仮名序では「言葉は巧みにて、その様身に負はず」と評された。『古今集』に5首など勅撰集に数首が入るのみ。百人一首の「吹くからに」は『古今集』の秋歌で、「山」と「風」を合わせて「嵐」とする漢字遊びを用いている。文屋朝康の父とされる。
吹くからに 秋の草木の しをるれば
むべ山風を 嵐といふらむ
吹くとたちまち秋の草木がしおれてしまう。なるほど、山から吹き下ろす風を「嵐(荒らし)」と言うわけだ。
決まり字:ふ