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百人一首 第8番・喜撰法師わが庵は

喜撰法師出典:『古今集』雑下・983
わが庵は 都のたつみ しかぞ住む
世をうぢ山と 人はいふなり
百人一首『古今集』ユーモア宇治山(京都府宇治市)
わが庵は ジャケット

現代語訳

私の庵は都の東南にあって、このように心安らかに暮らしている。それなのに世間の人は、世を憂えて隠れ住む宇治山だと言っているそうだ。

決まり字:わがい

ミュージックビデオ

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歌のものがたり

Story

時代背景

喜撰法師(9世紀・生没年不詳)は六歌仙の一人でありながら、確実に彼の作と分かる歌は実質この一首だけという謎の僧侶。宇治山(京都南東・現在の喜撰山)に庵を結んで住んだ。「たつみ」は辰巳=東南の方角。「うぢ山」は地名の宇治山と「憂し(つらい)」の掛詞。古今集・雑下・983。

詠み人の想い

「私の庵は都の東南、まあこんな感じで気楽に住んでいるよ。それなのに世間は『世を憂えて宇治山に隠れた』と言っているらしいね」。世間が勝手に貼る「都落ち」「世捨て人」のレッテルを、「しかぞ住む(こんなふうに住んでるだけ)」の一言で飄々と受け流す。嘆きも反論もせず、噂話を鼻歌で笑い飛ばす余裕。千年前のスローライフ宣言や。

歌詞にこめたもの

「世を憂う山」の掛詞で世間の噂を笑い返した喜撰の飄々を、駅から遠い町へ移住した現代の男に重ねました。「あいつは逃げた」と笑う都会の友への答えを、反論ではなく「こっちは今日もいい天気」という幸せの実況中継にしたのが、この歌の品格です。宇治はお茶どころ——千年前の掛詞の名人に、現代からもうひとつ掛詞をお返しする遊びも仕込みました。

歌詞

Lyrics

わが庵は(古今集/喜撰法師・百人一首8番)Garu JP

Verse 1

駅から遠い 町に越した

通勤のない 朝を淹れる

コンビニまでは 自転車で十五分

不便って言葉が 似合う楽園

Pre-Chorus

都会の友達が 言ってるらしい

「あいつは逃げた」って 笑ってるらしい

Chorus

わが庵は 都のたつみ しかぞ住む

世をうぢ山と 人はいふなり

逃げたんじゃなくて 選んだんだよ

まあこんな感じで やってるんだよ

噂の続きは ご自由にどうぞ

こっちは今日も いい天気

Verse 2

リモート会議の 画面の隅に

畑の緑が 映り込んでる

収入は少し 減ったけれど

夕焼けの取れ高は 倍になった

Pre-Chorus 2

たまに寂しく ないかと聞かれる

寂しさよりも 静けさが勝つ

Chorus 2

わが庵は 都のたつみ しかぞ住む

世をうぢ山と 人はいふなり

千年前の 宇治の山にも

同じ噂を された人がいる

「世を捨てたんだ」と 言われて笑って

「しかぞ住む」って 歌にした

Bridge

世を憂う山と 読んで宇治山

うまいこと言うね 座布団一枚

でも本人は 案外元気で

茶でも飲んでけと 笑ってる

Drop

わが庵は 都のたつみ しかぞ住む

世をうぢ山と 人はいふなり

Final Chorus

逃げたんじゃなくて 選んだんだよ

まあこんな感じで やってるんだよ

遊びに来るなら いつでもどうぞ

こっちは今日も いい天気

Outro

世をうぢ山と……

人はいふなり

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