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小倉百人一首 第八十六番

嘆けとて

西行法師出典:『千載集』恋五・929
嘆けとて 月やは物を 思はする
かこち顔なる わが涙かな
嘆けとて ジャケット

現代語訳

「嘆け」と言って月が私に物思いをさせるのだろうか。いや違う。それなのに、月のせいだと言わんばかりにこぼれる私の涙よ。

決まり字:なげけ

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歌のものがたり

Story

時代背景

西行(俗名・佐藤義清)は鳥羽院の北面の武士というエリートの道を捨て、23歳で出家。理由は謎で、叶わぬ恋のためという説も残る。生涯月と花を詠み続け「月の歌人」と呼ばれた。

詠み人の想い

出家の身でありながら断ちきれない恋。涙の言い訳を月に求める自己矛盾を、自嘲を込めて詠む。

歌詞にこめたもの

現代の「コンビニ帰りの夜道」に置いた。「泣いてないよ 泣いてないってば ただ月が まぶしいだけ」——涙の犯人を月に押し付ける男の強がり。核は「この涙は 月のせいじゃない 君のせいだと 言えないだけ」。Bridgeで千年前の誰かも同じ言い訳をしていたと気づき、強がりが孤独でなくなる。「今夜だけは 月のせいで」=泣くための口実は千年前から人間に必要だった、という着地。

歌詞

Lyrics

嘆けとて(千載和歌集・百人一首86番)Garu JP

Verse 1

コンビニ帰りの 夜道の途中

やけに月が きれいな夜

泣いてないよ 泣いてないってば

ただ月が まぶしいだけ

Pre-Chorus

消せない写真 見なきゃいいのに

親指が 勝手に動く

Chorus 1

嘆けとて 月が言うのかよ

違うだろ ほんとは知ってる

この涙は 月のせいじゃない

君のせいだと 言えないだけ

今夜は月の せいにさせて

Verse 2

すれ違う人は 誰も知らない

昨日までの 僕らのこと

「元気でね」って 笑ったくせに

帰り道は このざまだ

Pre-Chorus 2

強がりの数だけ 涙は重い

月だけが 黙って見てる

Chorus 2

嘆けとて 月やはものを

思はするなんて 八つ当たりさ

かこち顔で 涙が落ちる

君のせいだと 認めたくなくて

今夜も月を にらんでる

Bridge

千年前の 夜もきっと

誰かがここで 月を見上げて

同じ言い訳 していたんだろう

涙は月に 預けておけ

Drop

嘆けとて 月やはものを 思はする

かこち顔なる わが涙かな

Final Chorus

嘆けとて 月は何も言わず

ただ黙って 照らすだけ

この涙が 乾くまでは

月のせいに しておくよ

今夜だけは 月のせいで

Outro

かこち顔なる……

わが涙かな

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